"Stac & Slap Sax - The Baritone"は、世界最高のサクソフォンメーカーである"Henri Selmer Paris"が製作した最新のハイエンドサクソフォンであるSérie III バリトンサクソフォンの音を、広範囲なサンプリング作業を通じて設計された仮想楽器(Virtual Instrument)です。 Série III バリトンサックスは何とも比較できないチューニングバランスと、音の全領域で出す同じトーンカラー、そして豊かな倍音(overtone sounds)を通じてサンプリングされたサウンドに最高の質感をお届けしました。 'Stac & Slap Sax - The Baritone'が提供するサクソフォンテクニックの広範囲な音域とダイナミックは、ユーザーが'Stac & Slap Sax - The Baritone’を単純にソロ楽器だけでなく、ベース、パーカッション、および各種サウンドソースにアタック感を強化させる用途としても使用できます。

"Stac & Slap Sax - The Baritone"は、FullバージョンのKontakt 5.8.1以上で実行される仮想楽器(virtual instrument)です。 "Stac & Slap Sax - The Baritone"には11、500個以上のサウンドサンプルが提供され、13種類の必須サクソフォン技術が提供されます。 "Stac & Slap Sax - The Baritone”は映像及びメディア作曲家、ライブコンサート、アルバム作曲家、プロデューサー、ビートメーカー及び現代音楽作曲家のために設計されました。 

テクニック、そしてサウンド。

Inouï Samplesは3つのバージョンの'Stac & Slap Sax - The Baritone'を提供し、それらはClassic Edition、FX Edition、Full Editionです。 Classic Editionで、ユーザーはdry slap、wet slap、staccatissimo、staccato、marcato、そしてflatterzungeの計6つのテクニックを使用できます。 FX Editionで、ユーザーはopen mouth slap、open mouth slap (tonal)、various glissandi、inverted path、wind、breathings、そしてkeysの計7つのテクニックを使用できます。 Full Editionでユーザーはこれら13個のすべてのテクニックを使用できます。
 

まず、ClassicとFull Editionで提供される6つの技術とそのサウンドを見てみましょう。

2. Wet Slap: 舌でリードを打つと同時にミュージシャンは少し息を吐きますが、これが少し長く彩られたサウンドを作り出します。

3. Staccatissimo: スタカティシモは、圧力がかかる空気の放出によって得られる非常に短い音です。 ミュージシャンは舌でリードを防ぎ、瞬間的に舌を取ってリードを開け、また舌でリードを防ぎます。 サウンドは非常に繊細で、アタックとリリースタイムはほとんど発生しません。

4. Staccato: Attackにおいてスタカティッシモのような原理で作動し、ミュージシャンはいち早く空気注入を遮断してサウンドを放出させます。 Release timeはスタカティシモよりやや長くてサウンドがもっと自然です。

5. Marcato: スタッカートと同じ原理で作動するが、Attackがもう少し柔らかく、ミュージシャンは数秒間発生するサウンドをキープします。
 

6. Flatterzunge: 口の中で舌を震わせ、リードの高音域部分を叩いて独特のサウンドを発生させます。 このサウンドは現代音楽またはジャズやロック音楽にかけて広く使われます。 

テクニック選択メニュー

次に、FXやFull Editionで提供される7つの技術とそのサウンドを見てみましょう。

1. Open Mouth Slap: オープンマウスラップは、奏者が口を開けている状態で舌でリードを叩いて発生する音で、Dry Slapよりもドライなサウンドを出します。 Pitchの変化は、半音階(chromatic)の指使(fingering)に従わず、キーボードのそれぞれのnoteは、サックスの指使いと同様に配列されます。 サウンドはパーカッション音に近く、オーケストラでその真価を発揮できます。

2. Open Mouth Slap (tonal): オープンマウススラップと同じですが、Pitchの変化が半音階(chromatic)の指使いに沿って起こります。 注意すべき点は、このテクニックをオーケストラで使用しないでください。 演奏者は一部の高音領域に接近することはできず、このテクニックの指使いはサクソフォーンの指使いと違います。


3. Various Glissandi: 演奏者は指の動きなしにグリッサンド(glissandi)を演奏することができます。 音程の変化とグライディングで演出される、異なるハーモニクスによってさまざまなグリッサンもサウンドを作ることができます。

4. Inverted Path: この技術はしばしばサクソフォン奏者がマウスピースとreedの間の間隔をなくすために使われます。 この技術の目標はreedを振動させることですが、空気を吹き込む代わりに吸って振動させなければなりません。 サンプルは、最も長いもので、最も短いものに分類されます。

5. Wind (and keys): この技術はサックス音の縁の部分を表し、独特で多彩な質感を演出します。 奏者の押すサックスのキーから発生するノイズも再現できます。

6. Breathings: サクソフォン演奏で演奏者の呼吸は、musical phraseを区別する上で非常に重要な要素です。 Inouï Samplesは、各状況に合わせた一連のbreathing soundsを提供します。 息を吸う、息を吐く、息を吐いた後に吸う、そして演奏者の喉から発生するノイズまで、最も長い音から最も短い音まで分類されます。

7. Keys: この技術は演奏者がサックスを演奏する際に発生するサックスキーの動きから出てくるほとんどすべての音を提供します。 この技術では、奏者の押すキーの移動変化による音の違いが考慮されました。 このモジュールはサクソフォーン奏者が実行するオーケストラの準備に使用できます。

マイクロホンセット

"Stac & Slap Sax - The Baritone"で提供された各技術は、以下の3つの方式で録音されました。

2)   Close: 一つの大型ダイアフラムカーディオイドコンデンサーマイク(a large diaphragm cardioid condenser microphone)をサクソフォンに近接して録音しました。 サウンドは非常に繊細でトランジエントは(transients)完璧に再生されました。

3)   Ribbon: Closeポジションと同じ位置でリボンマイクロホン(mono)を1つ使って録音しました。 高音域部分が柔らかく聞こえて、トランジエントが(transients)少し引き締まって聞こえます。

ミキシングコンソールは、各マイクの位置に1つずつ3つのチャンネルで構成されます。

また、ダイナミックマイク(mono)は2つの方法で録音に使われました。:

1)  演奏者の口に触れるほど近くに(マウスピース真上に)マイクを設置し、演奏者の息づかいと喉から出るノイズを近接効果(proximity effec)処理して録音しました。

2)    演奏者が演奏するサクソフォンのキーから発生する音を録音するためにマイクをサクソフォンと最大限近くに設置しました。