世界で初めてアンビソニック(Ambisonics)方式で録音とミキシングを経て純粋なアンビソニックサウンドを聞かせるサンプルライブラリー及び仮想楽器を製作した会社であるギリシャのAudio Brewers社の4番目のアンビソニックKontaktライブラリー「Tangent Drum」が発売されました。
Tangent Drumは、数多くの革新的な方法と技術によりサンプリングされたSteel Tongue Drum(スチールタングドラム)のサウンドを基盤に、ユーザーに数多くの演奏技法および実験方法を提供しています。 Audio Brewers社は、Tangent Drumがあなたが必要とする最後のスチールタングドラムになるように最善を尽くしてこの製品を製作いたしました。
典型的な指先と木槌(mallet)からブラシ、レンチ(wrench)、さらに曲がった弓を使ってTangent Drumを演奏するまで、Audio Brewersチームは5個のCore、13個のPrepared、10個のSound Designで構成された計28個のアーティキュレーション(articulation)セットを作りました。
「Macro」 Mic Position(マクロマイクポジション)
Tangent Drumは昔ながらの方式を念頭においてサンプリングされていますが、これに没入型アンビソニック方式を追加しました。 例えば、オーバーヘッド(overhead)アンビソニックマイクとオーバーヘッドステレオマイクペアを通じて入ってくるサウンドを混ぜ合わせ、音楽と完璧に調和する3次元空間フィールド(three-dimensional spatial field)を生成させました。
Audio Brewersチームは、楽器の響きボックス(resonance box)内にアンビソニックマイクを設置し、楽器自体から発生する固有の響きをキャプチャー(capture)して、まるでユーザーがスチールタングドラムの中で音を聞いているようにシミュレーションしました。
Audio Brewersチームはまた、「マクロ」(Macro)観点から新しいことを試みました。 ここでは音に極度に敏感なマイクを各スチールタン(steel tongue)に最大限近く(1~2mm)設置して音がスチールタンから発生するとすぐにキャプチャーします。 彼らは後に、これらのマクロサンプルをアンビソニックでミキシングし、それぞれのスチールタンから鳴らすサウンドが、まるでユーザーの近くで鳴っているようにします。
Sample Deconstruction(サンプル分解)
スチールタングドラムには約10~12個の音だけが含まれているため、Audio Brewersチームはユーザーがピッチ(pitch)中心から遠く離れた場所を演奏したい時、ピッチアーティファクト(artifact: プロセスの結果から得られる副産物および副作用)を扱わなければならないという点を知っていました。 このような理由から、彼らは各々のすべての単一サンプルをTonal、AtonalおよびResonance属性に分解する「Sample deconstruction」(サンプル分解)という技術を開発しました。
これを通じて、Audio Brewersチームはトランジエント(transient)にピッチアーティファクトのない、完全な6オクターブの楽器を作ることができ、これからはユーザーは自分のキーボードに熱中し、6オクターブのスチールタングドラムを自由に演奏することができます。
また、Audio Brewersチームは複数のキー(C、D、E、F、G、A、B)でパッチ(patch)を作っているので、ユーザーの曲のキーに関係なくTangent Drumは鳴り続けるでしょう。
多芸多才なTangent Drumエンジンを使用し、このようなレイヤー(layer)を独立的に操作することができるので、ユーザーは指先で自分だけのサウンドをデザインできます。
Tangent Drumはステレオとアンビソニック形式のどちらにも提供されるので、ユーザがStereo、Immersive、Spatial Audio、Surround、Atmos、Custom Speaker Arrayのうち、どの形式で作曲してもTangent Drumは基本的に互換できます。
製品の特徴
- ミックス(Mix)、オーバーヘッド(Overhead)、インサイド(Inside)及びマクロ(Macro)マイクポジションが使用される
- アンビソニックとステレオ方式で録音、ミキシング、そして配信
- 28個のアーティキュレーション(Articulations):5個のCore、13個のPrepared、10個のSound Design
- 25個のtailoredプリセット
- マルチラウンドロビン(Round Robin)及びベロシティ(velocity)
- 清らかな 24bit / 48kHz 解像度
- Stereo及びAmbisonicsバージョン: 117GB分量のファイルを無損失圧縮して37GB分量で提供
- 68,900個以上のサンプル
- すべてのスピーカー配列の構成と基本的に互換*: Stereo, Binaural, 5.1, 6.1, 7.1, Spatial Audio, Atmos及びユーザー指定スピーカー配列 (Custom Speaker Array)
- Kontakt 6.2.1以上の正式バージョンが必要です。 (Kontakt playerはサポートしません。)
*アンビソニック形式は、他社のデコーダ(decoder)がサポートする限り、すべてのスピーカーの配列構成と基本的に互換性があります。
価格情報
€39.00 EUR (39ユーロ)
(これは2021年8月1日まで有効な発売記念割引価格です。 それ以降は正常価格である€69.00で購入できます。)
*もし、あなたが学生または教師である場合は、「Audio Brewers」(hello@audiobrewers.com)に問い合わせて教育割引(Educational Discount)を要請してください。
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